題:「柿&瓶2本」
作者: 岩崎ナギ
技法:3原色水彩
大きさ:41×31.8センチ(6号)

Title: KAKI & 2 Bottles
Artist: IWASAKI Nagi
Technique: 3 Primary Watercolor
Size: 41 x 31.8 cm

〇おはようございます!
岩崎ナギです。

「神戸市・西区民センター」での、
デッサン」「色鉛筆」「水彩」講座用に
「柿&瓶2本」を描きました。

見慣れた柿や瓶でも、
構成や組合せで面白く描けますので、
描く方それぞれにご工夫頂いて、
他の題材を組合せたり、
構成を熟慮してみて下さいね。

今回は瓶を寝かせましたが、
中々難しかったです!
それを指導案にも反映してみました。

・・・では以下が指導案です。
ご高覧どうぞよろしくお願い致します。

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1・比率に注意し構図を決める

今回は寝かせた瓶を描きましたが、
タテの比率が想像以上に短いので、
タテヨコ比に注意が必要です。

この場合の比率は見かけ上の比で、
図面上の寸法の比率でない事に、
ご注意ください。

作例ではヨコを100%とすると、
タテは85%くらいでした。

タテ長に感じても網膜に映るのは、
実はヨコの方が長い訳です。
タテ長に感じるのは脳の補正で、
これを知覚の恒常性と呼びます。

脳の補正を正すため良く測ります。



2・小指支点で細かい部分を描く

大まかに比率を表現できたら、
細部にも手を入れて行きます。

一番大きな線は肩から引きますが、
肘から引く線と手首で引く線が、
小さな紙の場合は多用されます。

特に細かに描き込む手首の線の時、
引く線が震えるのを防ぐため、
小指で支点を取って描かれると、
描きやすいでしょう。

大きな紙で肘から引く線の場合は、
震え防止に腕枕(わんちん)を、
使われると良いでしょう。
腕枕は伸縮する突っ張り棒などで、
代用可能です。



3・臆せず直す

最初の授業でお伝えしました通り、
「薄い色で暗い所から描く」
のが一番の基本です。
これがとても大事です。

薄い色で始め濃い色で上描きして、
徐々に正確な明度、形、位置を、
合わせて行く訳です。

作例では画面右の瓶の角度を誤り、
上から濃い色で修正した後が、
ハッキリ視認して頂けます。

しかし次項でご確認頂けるように、
段々と濃く塗って行けば薄い色は、
結果的に目立たなくなりますので、
臆せず直す事が大事になります。



4・完成

完成しました。

前項でお伝えしました通り、
修正部分は前もって知らない限り、
一番に目が行く所ではありません。

徐々に濃くして来た事と、
全体的に配慮して進めたために、
結果的に目立たなくなったのです。

人間を例に出しますならば、
鼻が可笑しいと思っている場合、
その人の意識は鼻に集中しており、
他の人も鼻ばかり見る訳です。

しかし全体的に髪や服装や体型を、
改めれば目立たなくなる訳です。

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・・・以上です。

ではいつもありがとうございます。
またよろしくお願い致します!