Title: Arias
Artist: IWASAKI Nagi
Technique: 3 Primary Color Watercolors
Size: 41 x 31.8 cm

題:「石膏アリアス」
作者:岩崎ナギ 
技法:3原色水彩
大きさ:41 ×31.8 ㎝

〇おはようございます!
岩崎ナギです。

神戸市・西区民センターでの講座用に、
「石膏アリアス」」を描きました。

連投になりますが、
昨日お伝えしましたように、
ウルビーノ水彩祭への行き帰り、
同祭にご出品いただいた皆さんへの報告、
更にその後すぐの日本水彩への作品提出、
もちろん区民センターの課題作成など、
そういった必ずするべき事以外は、
あらゆる全て!
後ろに押しやっていたための連投です。

雑用が仕事、
仕事は遊び、
どなたかがそうおっしゃっていた気がします。
本当ですね!

石膏アリアスは頭が大きいので有名です。
それで指導案でもお書きしました通り、
偏見を捨てて比率を見るのが、
大事な所です。

では以下指導案です。
ご高覧よろしくお願い致します。

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1・十字線を再確認する

石膏像を十字線なしで描くのは、
大変難しい事です。

卓上モチーフでも重要ですが、
つい引かなくても何とかなる、
という感覚になりがちです。

しかし石膏像は確実に十字線で、
真ん中、上下左右の端、を掴み、
画面に形状を割り振る事なしに、
描く事は中々難しいと言えます。

一般的な画面への割り振り方は、
台座は画面に入れる必要はなく、
胸は端まで入れ頭は少し切り、
左右は少なくともどちらかは、
入れるべきとされています。

頭は大きく切らず少しがコツです。
頭部全体の形状が推察出来る程度に、
少し切り大きさを出すのが常道です。



2・陰影で捉える

どの題材でも陰影で捉える事を、
お薦めしていますが特に石膏は、
輪郭を用て描くのが難しい題材です。

明るい所を塗り残し一番暗い所まで、
なるべく多くの階調を与える事で、
複雑な形状に対処していきます。

最初から髪など細かな陰影を追わず、
明・中・暗と大きく3段階に分けて、
中から明まで逆に中から暗までの、
段階を増やして行きます。

この時に大事なのは陰影で描く時、
例えば左目の下が頬まで暗ければ、
つなげて塗って良いという事です。
眼球まぶた頬と塗り分ける事は、
まずは必要が無く大きく捉えて、
おおよそ左顔面全体に影を付して、
描画段階が進めば必要に応じて、
細かな陰影の段階を増して行きます。



3・完成

完成しました。

最後に1点だけお伝えするならば、
前項ともつながりますが、
目鼻口といった意識から離れて、
観察を行う事が大事です。

例えば時々耳にするのは、
『目は顔の2分の1の所にある
(あるいは3分の1の所)。』
といったような固定観念です。

人間の顔を真正面から見た時かつ、
記号的に描く時は上記の観念も、
使えるかも知れませんが、
実際の石膏像や人間は角度が付き、
そういう固定観念は使えません。

例えば作例の角度からのこの像は、
下を向き加えて頭も大きい像のため、
目は頭部の4分の1の位置にあり、
上記のような固定観念ではなく、
実際に基づいた観察を必要とします。

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以上です。

連投でしたが、
お読み頂きありがとうございます。

ではまた!