岩崎ナギ「神戸市立西区文化センター」講座用・水彩
「ニコンF」3原色水彩。古く武骨なカメラで良い
Nagi Basic Watercolor Art For the Lecture in Kobe, Japan
"Nikon F", 3 Primary Colors Watercolor. Old & Tough Camera, I love.

+++++++

+おはようございます!
3原色水彩画家の岩崎ナギです。

「神戸市立西区文化センター」講座用に、
「ニコンF」(課題としてはカメラ)を、
描いてみました。

亡くなった父親が使っていたもので、
岩崎ナギ自身もデジカメ時代以前に、
白黒フィルムを入れて映し、
自分で現像した事もありました。

照度や絞りを決めるのが難しいのですね。
岩崎ナギもある程度で諦めてしまったように、
昔は写真を撮るというのは技術と根気を要する事でした。

今でもプロフェッショナルとして撮る分には、
厳しい修業が必要かと思います。

ただ普通の人が気軽に撮る分には、
焦点も自動で合いますし、
露出も勝手に決まり、
フィルムと違い撮れる枚数も段違いに多く、
修正も「盛る」レベルで出来て、
敷居は随分下がりました。

もうカメラで写真を撮るのは、
あるいはカメラすら要らず、
「スマホ」で写真を撮るのは、
とても、簡単な事なのです。

それだけに昔のカメラの、
いかにも操作するのが難しそうな、
「機械です!」と言ったデザインは、
絵画的にも魅力がありますね。

今回はそう言った「機械もの」を、
透視図法を念頭に置き描いてみます。

では以下が指導案です。
ご高覧よろしくお願い致します。

いつもありがとうございます!

岩崎ナギ

+++++++



1・透視図法の理解

絵と透視図法は完全に同じものでなく、
必ず透視図法に拘る事はありませんが、
ルネサンス絵画の転機は透視図法であり、
事物が見た通りに描けるというのは、
今も一度獲得すべき能力かも知れません。

別紙で簡単な透視図法を練習してみます。

絵で必要な観点は消失点が画面外にあり、
その消失点に向け題材がすぼまって行く、
という認識を持って描く事です。



2・灰色を多様に作る

機械ものの決め手は多様な灰色です。

一番暗い所から一番明るい所まで、
鉛筆の場合は紙に当たる筆圧に注意し、
色を使う場合は出来合いの灰色を使わず、
補色関係(色環の反対側の色)を用い、
無彩色としての灰色ではなく、
色味ある有彩色としての灰色を作る事で、
限られた色彩でも面白味を加えられます。

写真
3・完成

完成しました。

カメラの要点はやはりレンズ。
レンズガラス面から内部構造が見える事、
レンズフィルターの縁が光っている事、
などを逃さず描写して完成です。